建設現場から教育現場に入り、旭川工業高校土木科教諭を定年退職後、約20年ぶりに建設業界へ。身をもって体得した現場の知識や経験と、生徒一人一人に寄り添った指導が高く評価されており、「土木技術者入門講座」は、人材育成の新たな取り組みとして各方面からも注目されています。
「土木技術者入門講座」を受講できるのは、普通科高校を卒業して建設会社に入社した人や社会人となってから建設会社に入社した人で、年齢や男女の制限はありません。専門知識のない普通科高校卒業生の皆さんが、現場で必要とされる土木の基礎知識や実践を学び、現場で技術者として活躍し、さらには資格取得に向けたサポートをするのが、この講座です。入社してから専門知識や技術を学び、土木業界で活躍していただくことを願って講座を開設しました。
・土木で使う数学基礎と幾何学
・社会基盤の整備とは
・測量実習・データのまとめ方・測量学基礎
・土質学の基礎
・コンクリートの構造物や橋梁について
・道路・河川・農業土木について
(一社)旭川建設業協会では、普通高校からや他業種からの転職等で建設業(土木)へ就業された方に対し、土木の仕事における基礎的な知識や技術を、就業してからも学ぶ事が出来る機会を設ける事で、安全に安心して仕事に従事できる環境整備の一環として、講座を開設いたしました。
旭川建設業協会に加盟している企業へ就職された方であれば、どなたでも講座へ参加することが可能です。
土木の仕事は、人々の暮らしやインフラを守る大切な仕事であり、様々な技術革新が行われ、最先端技術も導入されていますが、IT(情報技術)やAI(人工知能)が進化しても、大事なのは、そこに携わり、正確に安全に工事を進める現場を管理する人間です。社会基盤を整備する土木工事には高いスキルと高度な知識が求められ、現場代理人や土木技術者を目指す人には、「土木施工管理技士」など多くの資格が用意されています。これらの資格を取得することで、土木技術者としてスキルアップし、やりがいも大きく、より発展的な将来につながります。
1日6時間の講座を3日間、これを1コマとして、余裕を持って年間5コマ開設します。講座受講中の期間は、もちろん各会社から社員としての報酬が出ます。
旭川建設業協会に加入している各企業の垣根を超えた連携で行うので、受講生同士のつながりもでき、現場に出たときに最も必要とされるコミューニケーション能力も培われます。
講師を務める宮川 淳さんは、長年の工業高校土木科教諭の経験を生かした、ユーモアを交えた分かりやすく楽しい授業に定評があります。オープンな雰囲気の中、分からないことなどは、その場で気軽に質問することもできます。
講座では楽しく学べる色々な工夫もされており、例えばコンクリート土木の講座では、人気アニメのキャラクターの型にモルタルや骨材を使って文鎮を造るなどして受講生に大好評でした。
これまで受講した人は「土木についてあまり知識がなかったが、 勉強をして興味が深まり、社会基盤の整備に貢献する土木技術 者に魅力を感じるようになった。将来は現場を管理する資格を取りたい」と意欲的に語っています。
「土木の仕事は、自然災害対応や社会インフラの整備など、地域 の発展や日々の暮らしに大きく役立ち、誇りとやりがいを感じられる仕 事です。業界では、普通科高校を卒業した皆さんをお待ちしていま す。 皆さんが自信を持って仕事ができるよう、また、『この道路は私 が造った』『このダムの建設に携わった』と、友人や彼女・彼氏に自慢 できるよう『、土木技術者入門講座』で全力サポートをします」